※ 当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

クーラーが効かない!? コンプレッサーのマグネットクラッチの故障を自力修理 MH34S

ゴールデンウィークごろになると車に強い日差しがあたると暑いですよね。エアコンのスイッチをONしたのに、クーラーから暖かい風しか出てこない。また故障かぁ。今回はエアコンコンプレッサーのマグネットクラッチの故障の特定と自力修理を紹介します。お役に立てれば幸いです。

エアコンのコンプレッサーとマグネットクラッチはどこ?

ワゴンR MH34S コンプレッサー、マグネットクラッチ

黄色:コンプレッサー 青色:マグネットクラッチ
バンパーを取り外すとよく見えます。コンプレッサーが見えます。今回はマグネットクラッチの故障なのでマグネットクラッチを詳しみて見ます。

マグネットクラッチの部品構成図

マグネットクラッチはこれだけの部品で構成されています。青枠内は全部ばらせます。

コンプレッサーとマグネットクラッチの役割(超ざっくり)

コンプレッサー:冷気の元になるエアコンガスの圧縮をする装置。軸が回転して圧縮します。

マグネットクラッチ:コンプレッサーの軸を回転 させたり、止めたりを電磁的に動作切替する装置です。

このあたりの動作は、結構ムービーでもありますので、図で解説してみます。

マグネットクラッチの動作

コンプレッサーのところにあるコネクタに12Vが入ると、プーリーの内側にあるマグネットコイル(フィールドコア)の磁力が生まれて、クラッチプレートがプーリーに張りついてコンプレッサーの軸を回すという原理です。

スズキの正式な名称は次の図です。

マグネットクラッチの故障を特定するまでの点検ヶ所

サービスマニュアル、ムービー、ネットの記事など色々見て、こんな感じで特定できるのかな。。と考えた点検方法を紹介します。
まずはマグネットクラッチが動作するかどうか?

1.クーラーが冷えない
2.クーラーONするとエンジン回転数があがるエアコンのコントローラーはコンプレッサー動かす気満々なのでコントローラは問題ないです。
3.カチンって音がしない
(ボンネット開けた方がいいかな)
クーラーONにしても特に変わった音がしない。
正常な場合、プレートがプーリーにくっつく時に大きな音がします
マグネットクラッチが動作していません。
4.プレートがプーリーと一緒に回っていないコンプレッサーの軸が回らないので冷えるわけがないです
目視でもマグネットクラッチが動作していないのを確認します。

マグネットクラッチ自体の故障かどうか

1.コンプレッサーリレー、ヒューズの点検リレーがダメな事もある様です。リレーに刺激を与えるとマグネットクラッチがカチンと動作することもあるそうです。
リレーを外して導通や12Vを入れたときに、リレーの接点がON/OFFするか確認します。
2.コンプレッサーコネクタに12Vが来ているか点検クーラースイッチONして12Vが来ているのに、マグネットクラッチがカチンといわないければ、マグネットクラッチの故障と特定できます。
3.さらにもう1手バッテリーから12Vを直で入れてみても、うんともすんとも。。ダメ押し確認しました。

コンプレッサーのコネクタは矢印のところにあります。上面にちょこんと押す突起があります。

12Vを入れてもカチンとならないのは、マグネットコイルの不良です。
こんな部品です。全部分解してマグネットコイルだけ取り出してみて、この状態12Vを入れても磁力は発生しませんでした。

コネクタとマグネットコイルのあっちこっちの導通を確認しても導通はありません。内部で断線している様です。この部品修理できないかと眺めましたが、どうにかできる代物ではありませんでした。

プロに聞いてみました。よく壊れるそうですね。ネットで調べたら熱でダメになったりするらしいです。

マグネットクラッチの取り外しでポイント3つ

サービスマニュアルのコンプレッサ取り外しはこの様な説明ですが。今回はコンプレッサーからホースは外さないので、3)、4)、5)だけでよいです。が。。

ポイント1つ目 ドライブベルト外し、取り付け

4)ドライブベルトを外す正式な手順がやっかい。こんな手順になっていまして、下手にベルトのテンション調整を変えてしまうと面倒な事になってしまいます。

コンプレッサーを外せばドライブベルト外れます

エリシオンでオルタネーターを外したときは、真ん中のプーリーがオートテンショナーでバネがついてたので、なんとかプーリーを動かしてベルトを緩めて外した事がありますが、そうではなくて。。ちなみにテンショナーにアクセスするには、タイヤを外して内側のカバーとか外して。。とても面倒で。。ネットで調査したところ、コンプレッサー外せばドライブベルトを外せる事が判明!どこかの修理工場さんの情報だったと思います。ただし!これも念のためプロに確認しときました。注意点があります。

丁寧に外さないとヤバいことになります

LINEのトークは誤字がありますが。。スルーして下さい。ワゴンRは、コンプレッサー側にネジ山がありませんが、エンジン側のネジ山が逝ってしまったら大変ですので、気を付けて作業しました。

ポイント2つ目 プレート外し 【供回りしてしまう&固い】

これは画像一発で説明付きますね。ウォーターポンププライヤーでガチっと挟んで、力必要なのでパイプでソケットレンチの柄を延長して回してます。

ポイント3つ目 吊るし取り付け

取り付け時に作業しやすい様にジャストな位置で紐で吊ってます。取り外しのときと同様に、ベルトのテンションに負けない様に押し付けながら、真っすぐををキープしながら慎重にボルト4本を締めました。
なんかアンコウの吊るし切りみたいですね。あっバールで押しながらボルトを締めていました。

コンプレッサーからマグネットコイルを取り外す

部分部分、ムービーありますが編集が追い付かないので、サービスマニュアルの内容を記載します。

特殊工具は不要です。ポイント2つ目でなんとかできます。
プレートは上に持ち上げれば外れますが、サビがあったせいでなかなか外れなくて。

この工具ないと外れないと思います。

我が家は農家だからですかね。。この工具いっくつも転がっています。

これがサビがすごくて、まずはサビで固着していたものを動くようにする作業からでした。

クラッチコイルは、上に持ち上げれば外れます。なのですが、これもサビで固着してて。。

コンプレッサー手配

全て外してクラッチコイルの不良を確認し、クラッチコイルは抜いたまま車両にコンプレッサーを組付けました。車作業は終わり、中古のコンプレッサーを手配するのですが、部品の品番シールが何も読めなくて、確実なコンプレッサーの品番を特定するのに苦労しました。
コンプレッサーをまるっと交換でしたら、互換のあるもので問題なく交換できるのですが、マグネットクラッチ部分だけ交換となると完全に一致する型番の物でないと、交換できない場合がありそうなので。。

MH34S 2013年 9月 20周年記念車 4WD ➡ カルソニック製:95201-50M30 なはず

最初95201-50M10を多数見かけたのです、これかな?と思ったのですが、クラッチコイルの配線部分でほんの少しの違いを見つけました。まあ互換ありそうなちょとした違いでしたけど。

左:50M10 右:50M30

今回は、比較的走行距離のないハスラーで使われていたコンプレッサー手配しました。

マグネットコイルの故障はなぜ?

Bingのチャットではこんなでした。
①コイルに印加される電圧が低すぎて、ON動作が出来ずに大きな電流がコイルに流れ続ける
②接点の超高速開閉で、接点や接点周りの樹脂が溶ける
ネットで検索した情報では、エンジンの熱などでやられるっていうのを見た気がします。

ちょっと今回は大作になってしまいました。

コンプレッサーのリビルド品結構するんですね。この商品なんかカッコ良いです。
マグネットクラッチ交換してダメだったら(多分そんな事ないですが。。)コンプレッサーをまるっと交換する事になります。そうなると次はエアコンのガスの補充がお勉強ネタですかね。

教えてあげてもいいけど

WGNR整備手帳

Posted by ozxys